この度縁あって当コラムを執筆することになった三石です。第一回目の今回は、私の簡単な自己紹介と今後下記進めていく当コラムの「方向性」について話をしてみたいと思う。
私は現在株式会社矢野経済研究所という調査会社に勤務しており、ゴルフ・釣り・スポーツバイク（自転車）を中心としたスポーツ産業の調査、研究に携わっている。同社に入社したのは2001年だから、既に20年以上スポーツ産業の調査を行っている計算になる。主な仕事は夫々の産業の市場規模やその動向分析（成長要因、減退要因、持続的な産業発展を実現するための戦略提案など）を行うことである。近年ではゴルフを中心とした「スポーツを介した地方創生」を実現することを目的に、「ゴルフワーケーション」の事象実験を行ってみたり、戦略提案を地方自治体に行ったりもしている。
さて、新型コロナウイルス感染が顕在化してから約2年半が経過しているが、図らずも感染拡大によって日本国内のゴルフ産業は活性化していると言って良い。当社調査では若年齢層を中心とした「コロナ新規参入ゴルファー」及び久しぶりにゴルフを再開した「休眠復活ゴルファー」が約80万人創出されたと推計している。また大都市部を中心にオフィスの空き物件が増加していることや、新型コロナウイルス感染拡大によりマイナスの影響を大きく受けた産業（飲食産業やパチンコ産業など）の「異業種参入」により、インドアゴルフ施設が増加している模様である。そうしたインドアゴルフ施設増加に紐づくような形で、シミュレーションゴルフ機器や弾道測定機の市場も成長しているものと推察される。
そのあたりの定量的な分析や、新型コロナによって成長しているインドアゴルフ市場及びシミュレーションゴルフ市場を、どのように活用してゴルフ産業全体の持続的な成長に活用してゆくか、その上での現状の課題はどこにあるのか、そうした点について次回以降お話したいと思うので、何卒お付き合いの程宜しくお願いします。
